おおよそだいたい、合唱のこと。

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主に、管理人が参りました、合唱団の演奏会のロングレビューを掲載しております。
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合唱ブログのつもりではないのに、気付いたら合唱ブログみたいなことになってきました。
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ゆっくりしていってね!!!

2013年12月23日月曜日

【関西大学グリークラブ第55回記念定期演奏会】

2013年12月23日(月祝) 於 箕面市立メイプルホール

昨日も同じようなタイトルを見たような……
っていう冗談はさておき、どこもかしこもアニバーサリーイヤーですね。おめでとうございます。

昨日が高性能わたべだった一方、今日は低性能わたべでした。具体的には14時半くらいに起きて、バタバタと支度して箕面へ自転車を走らせました。

団員数、17名。そのうち1名留学中で、現役オンステは16名でした。

・ホールについて
省略
情報を加えるならば、ロビーストーム(ロビーコール)は会場が禁止しているそうです。あと、どうやらホールのピアノがそもそもベーゼンドルファーである様子。鍵盤チェックしてきましたが、Model 290 Imperial です。箕面市のホール担当の方、素晴らしい判断。今日は特にクラシック曲中心のため、その意味、しっかりと音も堪能出来ました。

・パンフレットについて
関西の学生合唱団はネタに力を入れすぎですね。なんと楽典試験の成績が良くなかったという名目(?)で、*******(自主規制)。団員紹介文も、グリーとはいえ、もう完全に紹介文という概念からは外れている……というか、この紹介文誰のこと紹介しているんだ……というものばっかりである笑一人はネタのために写真まで省略される爆
ちなみに今年は記念ということでカラー表紙だそうです。
しかし、ひっどいパンフレットである笑

・第0ステージ
山田耕筰「関西大学学歌」(服部嘉香・詞)
作曲者名に歴史を感じます。普通にいい曲でした。山田耕筰の純粋なクラシック作品だと、「弦楽四重奏曲第2番」という曲を以前から知っていました。山田耕筰による童謡たちよりも、こちらの方が真っ先に思い浮かぶような曲調だなぁという印象があります。演奏は、若干内声が不安な印象を受けました。ユニゾンの揃い方は素晴らしい。1番が全曲ユニゾンでしたが、山田耕筰のメロディを堪能出来ました。

・第1ステージ
新実徳英『男声合唱とピアノのための「花に寄せて」』(星野富弘・詩)
指揮:小林淳平(学生)
ピアノ:武知朋子
細かい部分では、高音になるとトップががなるのか、喉声になっていたように聞こえたこと、4曲目に現れたハミングの響きがイマイチ統一できていなかったこと、また、対位法的な展開の部分の主に音程に弱みが目立ったことが指摘すべき点としてあげられるかと思います。しかしそれにしても、上に指摘した(?)ように、楽典についての基礎知識をしっかりと頭に入れた理知的な演奏だったなぁと感じました。具体的には、決まるべき和音できっちりと決めている。そして、きっちりと決めるべき強弱を決めている。これだけで、十分好印象でした。伸びる合唱団といって差し支えないのではないでしょうか。正指揮くん、制約多い中で、よく頑張りました。

・第2ステージ
『男声合唱でおくる J-POP songs~DREAMS COME TRUEステージ~』
吉田美和/中村正人「LOVE LOVE LOVE」(吉田美和・詞、小泉徹也・編曲)
吉田美和/中村正人「何度でも」(吉田美和・詞、小泉徹也・編曲)
吉田美和/中村正人「未来予想図II」(吉田美和・詞、Shigeki Nishioka・編曲)
指揮:胡中瑛登(学生)
ピアノ:森北愛
ポップスステージ。このタイトルということは、シリーズ物なのでしょうか。ちょうど前日、ミスドでドリカム流れてたので、なんだかちょうど良かった感じですね笑ドリカムの真っ直ぐで力強い曲、いいですねぇ。この季節にも合うというか。ちなみに僕はスキマスイッチのファンクラブ会員です←どうでもいい
さて、演奏。このレベルの曲なら、先ほど述べた技倆のことも相まって、難なく収めてくれるという印象です。パートバランスの問題で、内声に主旋律が回った時に、多めのトップに消されるというのが惜しいところでした。さらにいうと、もっとガツガツと表現してもまだよかったような気はします。それにしても、安心して、ゆったりと聴ける内容でした。あと、照明がキレイ。曲との打ち合わせをしっかりしてあり好印象でした。

・第3ステージ
寺嶋陸也『男声合唱のための「透きとおる言葉たち」』(木島始・詩)〈委嘱初演〉
指揮:西岡茂樹
a cappella
この演奏会の目玉の一つ、なんとまたしても委嘱初演です。昨日と今日でどれだけの曲が誕生していることやら……笑
木島始というと、この曲の他に、有名ドコロで三善晃、鈴木輝昭、林光なんかの作品もあります。ちなみに、わたべは三善晃の作曲に親しんでいたつもりでしたが、なんと今日まで「見えない縁のうた」を「見えない緑のうた」と読み間違えていました。恥ずかしい。わからん、という方は、是非ブラウザの文字を大きくして御覧ください笑
さて本題。今回の作品、割といい曲ではないかと思います。どこでも少人数でも歌えるように、という理由でアカペラ委嘱をしたそうですが、それにしてはちょいと難しい曲だったような……?笑第1ステージにオープニング代わりに演奏したりすると映えそうな曲。静謐さを湛えた、美しい作品です。
技術的な意味でいうと、もう少し言葉を浮き立たせるとより良いのではないかと思いました。それにしても、大変な曲を、ちゃんと聴かせる演奏にするのは大変なこと。西岡効果も相まって、合唱団も前半よりレベルアップしていたように感じます。寺嶋陸也先生は今日本番とのこと、会場にはいませんでした。是非、ご披露の機会に向けて、より磨きのかかった演奏にしていただきたいところです。

・第4ステージ
新実徳英『男声合唱とピアノのための「決意」』(和合亮一・詩)〈OB合同ステージ〉
指揮:西岡茂樹
ピアノ:武知朋子
この演奏会もうひとつの主役。西岡先生の前説(2ステージ連続)にはじまり、曲の冒頭には、和合先生の朗読も流れました。
男声合唱団「甍」の委嘱で、もともと大人数で初演されたとのこと。今日はOBと合わせて30余名での演奏と相成りました。つぶてソングと同じコンビ、そして、団としては、2年前のつぶてソングに次ぐ演奏ということになったとのことです。
もちろん、つぶてソングの系統と言って差し支えないとは思いますが、新実徳英の魂の篭った、詩に寄り添う、というよりも、詩ととことん対峙したような熱情的な作曲が印象的。あくまで印象としては「日本が見えない」を彷彿とさせます。それに応えるように、演奏も十二分の素晴らしい名演。以前コンクールで演奏したそうで、技術的な刃こぼれは殆どなかったのではないでしょうか。
あえてあっけらかんとした作曲、演奏の中に湛えられた不気味な妖しさ、最後には救済のような鳥のさえずりが、聞くものを圧倒しました。

西岡先生、Pray from Kobe のイベントを宣伝して、拍手の中、退場。
そして、団長はアドリブで挨拶。アドリブであそこまでしっかり挨拶できるのは、素晴らしいです。

・アンコール
信長貴富「きみ歌えよ」(『新しい歌』、谷川俊太郎・詩)
感極まったか団長……彼自身は涙でさっぱり歌えていなかったみたいですが、団として、歌が大好きだ!という思いを全面にぶつけたいい演奏でした。技術的水準も非常に高かったように感じます。

・まとめ
自分自身、少人数の団から合唱人としてのキャリアをスタートさせました。今でこそ大きな合唱団の団員にいますが、他方で、今も、小さな合唱団に対する思い入れは強いものがあります。その意味で、なんとも感慨深いものがあります。中部出身の私からしたら、こちらにくるまでは、関西の合唱活動はどこも規模ややることが大きくて羨ましい!という印象が強かったですが、こちらに来てから初めて知る、数多くの零細な活動に、幾ばくか思いを寄せずにはいられないのです。一握りの全国区の合唱団の裏に潜む、幾つもの小さな合唱団。意図的に、でなく、運命づけられて小さな合唱団になってしまっている合唱団たち。レパートリーについてのノウハウの少なさや、合唱団としてではないような様々な軋轢にもまれながら、時には潰れてしまうことすらある。それでも、自分たちの歌をもとめて、必死に歌いつないでいる。この構図は、どの地域にいっても変わらないのです。そんな、小さな合唱団が、地域の、日本の合唱文化の裾野の広さを支えている。関大グリー、そして、数多くの零細合唱団の皆さん、皆さんに当たったスポットライトは、みなさんだけのものです。これからも頑張ってください。……私が言えたことでもないのですが……

・メシーコール
ご飯と味噌汁:昨日コメをつけといて、そして、起きたらスイッチオン。ずっと鍋に残っていた味噌汁を温めました。普段から暖房付けないので、腐らずにすみました笑 味噌汁の実は、大根、人参、白菜。この時期、ものすごく美味しい実たちです。特に冬の大根は奇跡の野菜だと思います。皮は、栄養のこととめんどくささ(コラ)とで、皮付きです。そんなわけで、ご飯はうちは五分搗きを使っています。うまいですよ、五分搗き。浸水時間がずれるので混ぜ米はあまりお勧めできませんし、玄米オンリーだと逆に管理が難しかったり、味がキツかったりするので、七分搗きや五分搗きから始められることをおすすめします。って、なんだ、昨日のメシーコールとの落差はw

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