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2013年12月14日土曜日

【大阪大学混声合唱フロイント・コール第56回定期演奏会】

2013年12月14日 於 箕面市立メイプルホール

本当は別件ある予定だったのですが、先方の都合により延期。そんなわけで、阪大に関係する演奏会その幾つ目かです。

大阪大学には把握している限り4つ(阪大混声、阪大男声、フロイント、TEMPEST)の合唱団があります。そのうち、もっとも特色を発揮しているのが、このフロイント・コールになるかと思います。

しかし、有名大学はすごいもんです。どこもかしこもしっかり複数の合唱団を持っている。そして、各団がそれぞれ、一定の人数を持っている。自ずと活動の幅も出てくる。そしてそれが団の強みになる。羨ましいものです。

ちなみに全ステージアラカルトでした。愛知県では殆どみないプログラム構成。

・ホールについて
箕面市立メイプルホール。素晴らしいホールでした。図書館併設の多目的ホールではあるのですが、天井も高く、反響板がホール内部の意匠とあったものになっていて、それがホール音響にもよい影響をもたらしていたような気がします。しっかりと前に飛んでくるホールでした。なにより、雰囲気がよい。まだホールとしては若いようでしたが、今後の成長が待たれるホールです。阪大からは自転車で行けます。

あと、ここのホールはベーゼンドルファー持っているんですかね。平然と(笑)ベーゼンドルファーが置いてありました。演奏中もよーく響いてましたよ!羨ましいものだ……。

なお、アレンジについてですが、パンフレット上にも記載がなく、独自アレンジの曲も多いため、本記事でも割愛させていただきます
同様に、指揮者伴奏者演奏者も、団の体質上、非常に多くの人間が技術に関わる体制をとっているようでしたので、その趣旨にしたがい、割愛させていただきます(またの名をめんどくさい、とも←)

・第1ステージ
「初心のうた」(信長貴富『初心のうた』より) with Piano
「君の笑顔」(奥華子) with Piano
「Baba Yetu」(from “Civilization”, C.Tin) with Floor Tom, Djembe, Shaker, Caxixi, Fingger Cymbals, and Soli.
「赤鼻のトナカイ」〈歌おう会〉 with Piano, Guitar, E.Bass, Tambourine, Vocal, and Audience

所謂合唱曲ではじまり、ポップス、ゲーム音楽(!)と続き、童謡をみんなでうたおうという構成。初心のうたでは、その実力を十分見せてくれました。思った以上にうまかった!ポップスを中心に歌う段としては群を抜いてうまいのではないでしょうか。勢いそのままに奥華子、そして Baba Yetu とくるので、聞いている側としても非常に気持ちよく聞けました。うまいポップスステージというのは楽しくてよいですね。
歌おう会、とは演奏会のたびこの団が企画しているステージとのこと。要はお客さんと一緒に歌って楽しみましょうという企画。団員も客席通路にまで来て歌ってくれるので、なかなか楽しいです。が、少し演奏会としては練習の時間が長かったかしら……笑とくに曲が曲だし……笑

・第2ステージ
〈創団60周年記念ステージ〜時を翔ける少年〜〉
1960年代「明日があるさ」(坂本九)with Piano, E.Bass, Guitar, and Claves
1970年代「なごり雪」(かぐや姫、イルカ)with Piano
1980年代「想い出がいっぱい」(H2O)with Piano, Guitar, Synthesizer
1990年代「君がいるだけで」(米米CLUB) with Guitar, E.Bass, and Synthesizer
2000年代「世界に一つだけの花」(槇原敬之、SMAP) with Guitar, E.Bass, Cajon, Synthesizer

愛知県でいうアトラクション(演出)ステージ。こっちでは何故か余り見ませんね。要は寸劇付きのポップスステージです。劇の方はアトラク的な笑わせ方は存分にさせていただきましたw時を翔ける少年といいつつも実際はドラ○もんでしたがね!w創団60年につき、そのとき時の時代背景を追いかけながら流行っていた歌などを歌っていこうというステージ。ですが見て欲しい、この楽器構成を(打つの大変だった……)!いろんな楽器で(それもかなり整った!)アレンジで楽しませてくれました。技術ともかく関係なしに楽しめるステージでした。個人的には「明日があるさ」「なごり雪」「君がいるだけで」が好き。「なごり雪」は、ああ、この曲がしみる年頃になったんだなぁ、という哀愁も込めつつ←、残り2曲はアレンジが好きでした。

・第3ステージ
「手まり」(千原英喜『良寛相聞』より) with Piano
「いのちの名前」(『千と千尋の神隠し』挿入歌・久石譲) with Piano
「Do you Hear the People Sing?」(『レ・ミゼラブル』挿入歌、Schonberg)with Guitar, E.Bass
「ワクワク」(信長貴富〈「歌おうNIPPON」プロジェクト〉) with Piano

最後に向けてだんだんとテンションの上がっていく選曲。なかなかナイスだと思いました。若干フレージングが短かったり、第2ステージがきいたのか、少し手まりの音量が大きかったような気もしますが、最後まで良く頑張りました。3曲目のレミゼが何かと一番まとまっていたような気がします。そしてなにより、最後まで楽しませようという姿勢はなかなかのものだと思いました。
しかし、第2ステージと違って落ち着いた楽器構成でしたね……笑

・アンコール
「青春の影」(チューリップ)
「君の笑顔」encore ed.

卒団生を1列目に出してのステージ。泣かせますね。泣かなかったけど。卒団生を前に出す演出はよく有るんですけれども、曲の歌詞がですね、「君を幸せにするそれこそがこれからの僕の生きるしるし〜♪」って歌われたらですね。ジーンと来ます。その後に、団長挨拶、そして、今年の定演思い出の曲とでもいうべきであろう「君の笑顔」再演。イントロがアカペラに。そして歌詞にはこれまた「前だけを向いていく君のその姿に僕はどれだけの力貰っただろう」とくる。団長さんの挨拶が少し詰まってしまうところとか。ああ、学生団の定演よ。学生団の演奏会、では味わえない、この、定演という雰囲気!

ロビーストームはなく、そのままロビーで団員さんは挨拶されてました。色々と思いがあるでしょうが、ありがとうございました。

・まとめ
ポップス系を中心とした合唱団の可能性というのを掴みあぐねていましたが、この演奏会で、はっきり、その可能性を感じられたような気がしました。団員総勢89名。普通だったらなかなかありえない規模で、ポップス曲をきっちり歌う演奏会を開ける。名古屋にも「あかがめ響和国」などありますが、雰囲気としてはそれと親しい。それでいて、いかにも学生団らしい。手作り感溢れていながら、ポテンシャルはしっかりとある。いい合唱団だなと思いました。それこそ、あかがめを相互紹介差し上げたいくらい笑
とりあえず、アンケートに「食卓一期一会やってください!」って書いておきましたが、まぁ本心です。そんな、いろんな可能性を感じさせてくれる団でした。普段の合唱への向き合い方とは少し違いますが、非常に勉強になる演奏会でした。本当、歌の楽しみ方って多彩です。

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